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2026年5月
  • 初めての網戸の張替えで苦労した経験と達成感

    昨年の夏、リビングの網戸に小さな穴が開いているのを見つけ、私は自分で網戸の張替えに挑戦することにしました。業者に頼むと数千円かかる工事も、自分でやれば材料費だけで済むという節約志向がきっかけでしたが、実際の作業は想像以上に奥が深いものでした。ホームセンターで18メッシュの黒いネットと、専用のローラー、そして店員に相談して選んだ4.5ミリの押さえゴムを購入し、鼻歌混じりで作業を開始しました。しかし、最初の難関は古いゴムを外した後の掃除でした。10年以上放置されていたサッシの溝には、真っ黒な泥のような汚れが固着しており、これを取り除くだけで30分以上を費やしました。いよいよ新しい網を張る段階になり、ネットを広げてクリップで固定しましたが、ローラーを転がす力加減が分かりません。最初は力が弱すぎてゴムが浮いてしまい、次は力を入れすぎて網が斜めに歪んでしまいました。ようやく1周して完成したかと思いきや、網が波打つようにシワが寄っており、到底納得できる仕上がりではありませんでした。結局、一度入れたゴムをすべて引き抜き、最初からやり直すことにしました。2回目は、角の部分で網を少し外側に引っ張りながら、ローラーを小刻みに動かすコツを掴みました。4辺を終えて余分な網をカッターで切り落とす瞬間は、まるで外科手術をしているような緊張感がありました。カッターの刃がゴムを削らないように慎重に刃を進め、最後にパチンと網が切り離されたとき、そこにはピンと張った美しい網戸が出来上がっていました。出来上がった網戸を窓枠に戻し、外の景色を眺めると、以前のグレーの網よりも黒い網の方が視界がクリアで、まるで網がないかのような錯覚さえ覚えました。この作業を通じて学んだのは、道具の使い方のコツもさることながら、事前の準備と丁寧な清掃がいかに大切かということです。手間はかかりましたが、自分の手で住まいを整えたことで、家に対する愛着がさらに深まりました。今では近所の人から網戸の張替えについて相談されるほどになり、あの夏の苦労は無駄ではなかったと感じています。