ホームセンターや通販サイトで最も売れている壁紙の単位が、いわゆる「30メートルパック」です。このセットは、のり付きの壁紙と施工道具がセットになっていることが多く、初心者にとっては非常に魅力的な選択肢に見えます。しかし、6畳の部屋をリフォームしようと考えている人にとって「30メートルで本当に足りるのか」という問いは非常に切実です。結論から言えば、30メートルという長さは、6畳の「壁の4面のみ」を貼る場合には、かなりギリギリの分量です。窓が大きく、ドアが2箇所あるような部屋であれば、開口部の面積を引くことで30メートルでも足りる可能性があります。しかし、掃き出し窓が1箇所しかない標準的な個室の場合、前述の計算通り35メートル前後は必要になるのが一般的です。もし30メートルパックを購入して6畳間に挑むのであれば、壁の一面だけを元の壁紙のまま残してアクセントとするか、あるいはクローゼットの中は貼らないといった「割り切り」が必要になるかもしれません。また、天井まで同じ壁紙で貼ることは、30メートルでは物理的に不可能です。天井分だけで約11メートルから15メートルを消費するため、壁と天井を合わせるなら最低でも45メートル、できれば50メートルの準備が必須となります。初心者の場合、30メートルという一見長いロールを目の前にすると「これだけあれば十分だろう」と油断しがちですが、実際に貼り始めてみると、裁断ミスや角の処理での失敗によって、みるみるうちに壁紙は消費されていきます。残り数メートルという段階で、あと一列分だけが足りないことに気づいた時の絶望感は、DIY経験者なら誰もが避けたい事態です。30メートルパックは非常に便利で経済的な単位ではありますが、6畳一間を完璧にリフレッシュしたいのであれば、最初から40メートル以上のセットを選ぶか、あるいは15メートル程度の追加ロールを同時に購入しておくことを強くお勧めします。計算上のメーター数よりも実際の現場での「消費スピード」は早いということを念頭に置くことが、余裕を持って作業を終えるための賢い戦略です。
30メートルパックの壁紙で6畳間は足りるのか